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ヤマノススメ・セカンドシーズン新十三合目~二十四合目の見どころ

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前回は、ヤマノススメ・セカンドシーズンの前半の見どころを解説しましたので、今回は、後半の新十三合目~二十四合目のあらすじと見どころ、魅力をご紹介します。

koji-x-yama.hatenablog.jp

新十三合目 不思議なホタルの物語

みんなでホタルを見に行くお話。ヤマノススメでは珍しく、ファンタジーいっぱいです。

ここなちゃんの博識ぶりと、底なしの女子力が発揮される回。

この回、前半が明らかにキャラデザが変わってるんですよね。でもそれが見慣れてくると、また味があっていいと言うか。

あおいちゃんを待っている時の浴衣姿のひなたちゃんが超かわいい。

珍しくひなたちゃんが怖がって、あおいちゃんの手を繋ぎに行くところが今回の最高の見どころ。

ホタルと星空との共演は大変美しかったです。

ここなちゃんが玄関のドアを開ける時の笑顔が最強に可愛いいです。

ラストで明かされる、ホタルのおばけ or 妖精の正体。冒頭でここなちゃんが、小さい頃よくお母さんと見に行ったというのが、伏線になっていたんですね。シナリオ的にも凝っていました。

最後のここなちゃんのほたるの歌は、反則的な可愛さです。何かの法律にひっかかるんじゃないか。

この回からエンディングテーマが、「スタッカート・デイズ」になるんですねー。懐かしの、編み物がスクロールするイントロから始まるのがたまりません。今回は超ショートバージョンではなく、普通のTVサイズ。曲の解説は、後述します。

十四合目 お母さんと霧ヶ峰

あおいちゃんとひなたちゃん、そしてひなたパパとあおいママの四人で、霧ヶ峰にハイキングに行く話。

今回も美しい景色が楽しめますが、今までの登山道と違って、開けた高原ですから、開放感が素晴らしいです。標高は2,000m近くあり、夏でも涼しいんですね。

ここの山ご飯のシーンはとっても美味しそうでした。ひなたパパがコッヘルで作ったラーメンを、二人で食べるシーン、いいですねー。

「教えて!!かえでさんコーナ~」では、霧ヶ峰のことが勉強できます。

ひなたパパが、あおいママに山のことを丁寧に教えて安心させるシーンが好きです。

娘が本当に好きなものを一緒に感じ、成長を実感するあおいママ。愛する娘を想う母親の複雑な心境が描かれた、素敵な回でした。

そしていよいよ、二人の思い出の山が明らかになり、一緒に登ることを決めます。

前回のキャストコメンタリーでも言及されていましたが、友だち同士で、お互いの父親と母親が一緒にお出かけとなると、ちょっと勘ぐってしまったりなんだったり。

十五合目 雨具の記憶 〜ねぇ、ゆうか。今なにしてるの?

中学時代の楓さんのエピソードが語られる貴重な回。

当時からバリバリ山に登っていた楓さん。友だちのゆうかちゃんは心配しますが、あまり真剣に取り合わず、山での怪我がきっかけで怒らせてしまいます。

考えてみれば、中学生の女の子がでかいリュック背負って、本格的な登山をするというのは、相当珍しいことなんですよね。

心配してくれる親友のために、どんな装備で、どんな計画を立てているのか、少し丁寧に説明してあげるべきだったのでしょう。

楓さんは、そんな友だちがどれだけ大切な存在であったことかに気づき、謝ります。

頼れるお姉さんである楓さんにも、支えてくれる親友がいて、そして今があるんですね。

この回では、そんな二人の友情だけでなく、ソロ登山を心から楽しんでいた楓さんが、自分の本当の気持に気づきます。それが今のあおいちゃんたちとの関係にも繋がっているんですね。

ちなみにサブタイにある、ゆうかちゃんが何をしているかについては、ラストで明らかになります。

十六合目 思いをうけついで

思い出の山、谷川岳には、ロープウェイがあり、高所恐怖症のあおいちゃんは不安でいっぱい。そんなあおいちゃんに、楓さんがアドバイスをくれます。

まずは一歩踏み出す。これはヤマノススメに共通するテーマのような気がしますね。

登山に先立ち、装備の確認。

中学時代の楓さんが、ゆうかちゃんと選んだ、思い出の雨具。それをあおいちゃんが受け取ります。

山が育んだ友情を、新しいことにチャレンジする後輩が受け継いていく、素敵な回でした。

あおいちゃんが楓さんにメッセージを打つとき、こんにちはの「こ」を入れたら「ここな」って出たとこが芸が細かかったです。

この回からオープニングが「毎日コハルビヨリ」、エンディングが「Cocoiro Rainbow」に変わります。エンディングでは、顔は全部は出ませんが、ほのかちゃんが初登場。ここから実際に登場するまでが長かった。。。

十七合目 高いところって、平気?

ひなたパパの凄まじい女子力が発揮される回。

みんなで武蔵丘陵森林公園で遊びます。東京ドーム65個分という、ハンパない広さ。スタッフはここもロケしたそうです。

前半は、公園で遊び、お弁当を食べます。すごく魅力的な公園で、天気のいい日にのんびりしたい!

後半は、ひなたちゃんが自分をここに連れてきた理由に気づいたあおいちゃんが、素直にありがとうを言います。なんてことない話なんですよ、これが。はしゃいで、転んで、笑って、背中合わせにありがとうを言う。でもいいんです、これが。こういうなんてことない日常に、感謝や友情や勇気が、散りばめられてるんです。

キャストコメンタリー

今回は、あおいちゃん役の井口裕香さんと、ひかり先輩役の儀武ゆう子さん。ひかり先輩が登場するのは次の回なので、ちょっとタイミングがずれてますが、実はファーストシーズンの第1回で、ちょい役で出演していました。

この二人、昔からの知り合いのようで、遠慮無用のハイテンションでトークが進みます。話聴いてるだけで笑ってしまう。

井口裕香さんとひなたちゃん役の阿澄佳奈さんで、代々木公園でお花見した話が面白かったです。あおいちゃんとひなたちゃんは、中の人は性格が逆なんですね。

十八合目 アルバイト、始めます!

あおいちゃんがバイトを始めるお話。

登山はお金かかるので。。。あおいちゃんが書いた登山予算を見ると、交通費だけで往復8,000円以上かかってます。山小屋の宿泊費が7,800円。高校生のお小遣いじゃ、どうもならんですわな。。。

実は小学生の家庭教師のバイトをしているひなたちゃん。稼いだお金で雨具を買ったとき、雨の中、庭を駆け回ったエピソードがあるんですが、そんな我が娘を見守る、ひなたパパの目が面白かったです。

というわけでケーキ屋さんでバイトを始めるわけですが、申込みの電話をする時の、あの緊張感!覚えがあるわー。四半世紀前にあんなことあったわー。やりたいことがあるから、頑張れるんだね。

しかもお店に行ったら、店長さんがこれから店を空けるので、いきなり接客を任される!最初のお客さんが来た時の、腹をくくる感じも良かったです。

バイト中にひなたちゃんが来た時の、あおいちゃんの表情は必見!なんだかんだで心配してきてくれたんでしょうけどね。

バイトが終わって、ホッとした感じも、すっごく懐かしい。

たった数時間のこの経験が、自分を大きく変える感覚。誰しも覚えがあるんじゃないでしょうか。

キャストコメンタリー

引き続き、井口裕香さんと、儀武ゆう子さん。前回以上に話が盛り上がります。正直爆笑しました。

ひかりさんと店長の関係を深読みする二人。

おふたりともバイト経験豊富で、バイト談義が面白かったです。

井口裕香さんは、スーパーのレジ打ちやってたそうで、声優が西友で働くという高度なボケをかましてました。そのバイト初日に貧血で倒れたそうです。中学生から声優やってたんですねー。

最後まで本編のケーキ屋の店長さんがあらぬ疑いをかけられていて、ひどい風評被害でした。まあ確かに、バイトの子に任せて店を空けるって、相当の信頼ですよね。

十九合目 宿題が終わらないよぉ

タイトル通り、宿題を終わらせる話。谷川岳の前にやることやらないとですね。

宿題やってなかったことに気づいたときの、デフォルメあおいちゃんは超必見!あおいちゃん、高校生にもなって虫取りしてたんだ。。。

ひかり先輩に対し、内心で毒づくあおいちゃん。キャストコメンタリーで、中の人たちの会話を聞いてるおかげで、このシーンがますます面白く感じられます。

ひなたちゃんに対しても、だいぶ毒吐いてますね。いいですね。

楓さんと一緒に宿題を進めようとするも、学業が疎かになっている様子で、当たり前のようにここなちゃんに頼ろうとして、電話をかけそうになる始末。普段の頼れる先輩ぶりが見る影もありません。このギャップと、あおいちゃんとの会話が、めちゃくちゃ面白いです。

結局、親友のゆうかちゃんに来てもらって、教えてもらいながら宿題を終わらせます。

教え上手なゆうかちゃんは、あおいちゃんから先生みたいと評されたことに嬉しそう。

笑える話もいっぱいの、楽しい回でした。

あと、ひなたちゃんの日焼けの跡ごちそうさまでした。

二十合目 ここなの飯能大冒険

ここなちゃんが、お母さんが誕生日プレゼントに用意してくれた登山靴を見つけてしまって、それを履いて飯能を歩き回ります。ここなちゃんの底なしの体力の秘密は、普段からこうやって歩き回っているからなのかも。

誕生日は翌日ですが、その日は谷川岳に登る日なので、家での誕生祝いは今日の夜することになっています。ていうか明日谷川岳だっつってんのに、一日中歩き回っちゃう体力。恐ろしい子……!

飯能の魅力的なスポットがたくさん出てきますが、なかでもトーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園は実に魅力的でした。ここなちゃんにぴったりのメルヘンチックな公園で、こんなスポットがある飯能市、羨ましいです。

夕暮れ時、ベンチに座るここなちゃんの横顔が美しかった。たまに大人っぽい表情を見せるのもこの子の魅力。

さて、夜になって家に戻っても、お母さんはまだ帰ってきてません。

お風呂での横顔のシーン、ほんのちょっぴりですが、寂しそうな表情に見えないこともない、微妙な表情。

そしてお風呂上がりに横になったときに見せる、もうちょっとだけ寂しそうな表情。

どちらもほんの一瞬の表情なんです。あまり弱いところを見せないここなちゃんの、内面が描写された数少ない貴重なシーン。

そのまま寝てしまったここなちゃんを、仕事から帰ってきたお母さんが起こします。このとき額に汗し、ほんの少しだけ息を弾ませているんですが、この微妙な息遣いで、お母さんが急いで帰ってきてくれたことを、ちゃんと理解してる。細かいけどここは、ここなちゃんの優しが描写された大事なシーン。お母さんの息遣いの演技が良かったです。

誕生日を一人で過ごした娘が、楽しそうに今日の出来事を話すさまを見る、お母さんの少し複雑な表情。この表情をどう読み解くのか。正解などないけれど、良い子に育ってくれた、だからこそ、申し訳ない、そんなふうに思っているんじゃないかな。

それでも、「今日はすっごく嬉しい一日だよ!」の一言に、お母さんは心からの感謝を娘に贈ります。

親子の愛情が目一杯込められた、素敵な回でした。

ちなみにここなちゃんの誕生日は8月11日ですが、後にこの日は、山の日に制定され、国民の祝日となります。

山の日の法案が可決されたのが2014年5月23日、その前に議員連盟で日付が決定したのが2013年11月22日。

ここなちゃんの誕生日は原作コミックの4巻に登場しているそうですが、その発売日が2013年5月11日。

なので、誕生日が山の日になったのは偶然か、あるいは、、、議員連盟の中に熱心なヤマノススメファンがいて、猛烈にプッシュしたのかも、なんて想像したり。

二十一合目 思い出の山へ

いよいよ谷川岳登山の日。

ひなたパパが優しく見送るシーン。二人の思い出を作った立役者が、ほんの1カットとはいえ出てきてくれたのは嬉しいですね。富士山登れたんなら楽勝だ、と言って励ます声がすっごく嬉しくて、好きなんです。

約束がかなっちゃったら、そのあとどうなるんだろう。前回のラストで、あおいちゃんがふと感じた不安を、ひなたちゃんも抱いていました。

二人の関係が変わったり、何かが終わっちゃったりしてしまわないか。そんな漠然とした不安。元気印のひなたちゃんがときおり見せるこういう弱さは、だいたいあおいちゃんに関係するものなんですよね。

でもあおいちゃんが二人の思い出のことを考えた計画を立てていることを知って、そんな不安は消えてしまいます。

土合駅の地下からの長い階段を登るシーン。楓さんとここなちゃんが先に行き、バテ気味の二人は一緒に登ります。子供の頃にも登ったこの階段を、二人の思い出を、二人だけで、一歩一歩噛み締めながら味わう感じが、すごくいいんです。

登山届を書く楓さん。そういうものがあるのをここで初めて知りました。住所に飯能市山乃進町とあったのがポイント。

谷川岳を望み、「いよいよだね」、と言うあおいちゃんに、「うん」と答える時のひなたちゃんの表情は、コマ送りして見る価値あり!

最初の関門であるロープウェイ。ここでようやくエンディングで出てきた女の子、ほのかちゃんの登場です。今回のエンディングから、ほのかちゃんの顔も全部出るようになりました。

このとき、ここなちゃんが、ぐんまちゃんについて話しているところがポイント。ほのかちゃんは群馬県在住なのです。

初期のあおいちゃん以上に無口なキャラですが、この子も、中学3年で一人で高崎市から山登りにきてるんですよね。行動力ハンパないです。

ひなたちゃんに手を引っ張ってもらって、ロープウェイに乗るも、やっぱり怖いあおいちゃん。ロープウェイは割とリアルに高さを感じる分、怖いのかも。

キャストコメンタリーで語られていましたが、この時のロープウェイの音は、スタッフが音ロケに行って、実際の音を収録したものだそうです。あおいちゃんがひなたちゃんに支えられながら恐怖を克服する大事なシーン、こだわりましたね。

ロープウェイを登った後、あおいちゃんが満面の笑みでひなたちゃんにお礼を言います。この時の、ひなたちゃんのハッとした表情は、果たしてどう読み取ればよいのか。あまりに素直にお礼を言われてビックリした、というのではない気がします。そのあと楓さんたちに抱きつくあおいちゃんをみている時の表情も、なにか意味深でした。

ひょっとして、一つ行程をクリアしていくごとに、終りが近づいていくたびに、二人の関係の何かが終わってしまうのではないか、との不安がよぎっているのかも知れません。 

リフトでもやっぱり怖がるあおいちゃんを励ましながら、そんな自身の迷いを振り切ります。

このとき、谷川岳は、子供の頃の約束、というだけでなく、二人のこれからの関係をより強固にする役割も果たしていたのです。

キャストコメンタリー

今回は、あおいちゃん役の井口裕香さんと、ひなたちゃん役の阿澄佳奈さん。お二人のトークはBlu-ray1巻ぶりです。

マイペースでしゃべるお二人。

阿澄佳奈さんの、姪っ子とプールに行ったら日焼けが消えない話に食いつく井口さん。さらっと水着はお姉ちゃんに借りたとおっしゃってましたが、どんだけ仲いいんだ。

二十二合目 ともだちになろ?

リフトを降り、いよいよ本格的に谷川岳登山開始。

この谷川岳の絶景、パノラマ感がものすごい!この描写は、富士山編を超えてると思います。

ロープウェイできっぷを拾ってくれたほのかちゃんに、積極的に話しかけるあおいちゃん。初期の頃とはまるで別人です。スーパー無口なほのかちゃんは、「いいえ」と一言、軽く会釈するだけでその場を後にします。

途中の休憩所でも出会いますが、やはりすぐに出発してしまいます。そんなほのかちゃを追いかけ、話しかけるあおいちゃん。あなた誰ですか状態。

無口と言うか人付き合いが苦手なようで、非常に接しにくい感じですが、あおいちゃんは戸惑いながらも一緒に登り、話を続けます。

ほのかちゃんはカメラ好きな子で、時折立ち止まっては、思い思いに風景やら動植物やらを撮影しています。景色を撮るために好きな場所に長く居たいから、歩くのが早くなっちゃうというセリフ。カメラ好きあるあるですね。

そうして好きな写真の話、山の話、ひなたちゃんとの約束の話をしているうちに、二人は仲良くなっていきます。ほのかちゃんの方から自己紹介をしてきたのが印象的です。あおいちゃんの朝日を見る約束の話を聞いて、朝、綺麗に晴れない日も多く、雲も出てきてるし、と言いつつ、でも、晴れるといいね、と言ってくれたほのかちゃん。

ひなたちゃんたちも合流してきて、自己紹介もそこそこに、また先に出発するほのかちゃん。人付き合いが好きじゃないタイプかな?と考えるひなたちゃんに、案外そうじゃないと思うよ、と返します。

出会ったばかりですが、好きなことについて話したり、晴れるといいね、と言ってくれたりした、そんな彼女の内面を、あおいちゃんは感じ取っていたのでしょう。

しばらくして雨が降り出します。ヤマノススメ初の雨登山です。雨具の回や雨の話がここで活きてきます。

ここでみんなからディスられるひなたちゃん。ここなちゃんの貴重な毒舌シーンも必見です。

今回泊まる山小屋は、子供の頃にも泊まった場所。二人はその時はしゃいでた自分たちのことを思い出します。ひなたちゃんが「明日、晴れるといいね」と、ポツリとこぼすんですが、この時の声と表情がものすごーーくいいんです。

いよいよ明日に迫った約束の時、二人は、その後のお互いの関係のことを想います。

この二人が何故こんなに不安になっているのか。それは、この約束が二人にとって、とても大事なことだから。

もっと子供の頃だったら、あるいはもっと大人になっていれば、こんなことで不安になったりはしなかったでしょう。

でも大人になりかけの二人は、人生の経験の少ない二人は、大事なものを失ってしまうような不安を感じてしまうんですね。

ラストは、雨の中撮影を続けるほのかちゃんで締めくくられます。優しい雨が、二人の想いを包んでいるようです。

キャストコメンタリー

引き続き、井口裕香さんと、阿澄佳奈さん。

意味もなく嘘をつこうとする二人。今日はふたりとも下着をつけてないそうです。しょうもないトークに笑いが止まりません。

二十三合目 約束

約束の山、谷川岳。セカンドシーズンのクライマックスです。オープニングはなく、非常に静かな雰囲気で始まります。

ここなちゃんの誕生日をサプライズでみんなで祝います。この時の山小屋のおじさん連中がすごくいいんですよね。お誕生日おめでとうの声に拍手をするのが暖かい。

バースデーソングに「岳人(がくじん)の歌」を歌うのも、すごく良かったです。素晴らしいアイディア。山小屋の主人や他のお客さんも、一緒に歌ってくれるのが最高に良いです。中高生の女の子たちが、山小屋泊、しかも渋い歌を歌ってるとなれば、おじさんたちも一緒に歌ってお祝いさせてもらえることを嬉しく思っていることでしょう。

ここからは、山小屋の静かなシーンがずっと続きます。

ファーストシーズン同様、終盤のこの場面で、ひなたちゃんのあおいちゃんへの気持ちが吐露されます。あいつが笑顔になってくれるなら、たとえそれが私のおせっかいだとしても。ファーストシーズンでそんな事を言っていたひなたちゃんですが、ほんとに喜んでくれてるのかな、と気になっていたんですね。そしてやっぱり頼れるお姉さんである楓さんが、ここでも素敵なアドバイス

一方のあおいちゃんは、ほのかちゃんと寝床で写真を見ながらお喋り。ほのかちゃんの写真に対する思いが語られ、また、「明日、晴れるといいね」。と言ってくれます。

あおいちゃんもひなたちゃん同様、約束がかなった後の二人の関係が不安で、それを素直に打ち明けます。そして視聴者みんながかけてあげたいと思った言葉を、ほのかちゃんが代わりに伝えてくれるんです。

そんなほのかちゃんにアドレス交換を申し込むあおいちゃん。この時のほのかちゃんの「うん」には、表情には表れない、恥ずかしそうな、でもとても嬉しそうな感情が込められていました。

二人で並んで寝るあおいちゃんとひなたちゃん。眠りにつく前の、この二人のささやくような会話。すごく好きな1シーンです。

「明日、晴れるかな」と話しかけるひなたちゃん。単純に、明日の天気を心配してるわけではありませんよね。子供の頃からの思い出の山。当然、そんな話を、雑談としてはするでしょう。ですが、この時のひなたちゃんの、静かにささやくような声、下ろした髪とあいまった、いじらしい表情。あおいちゃんはきっと、はっきりとでなくても、ひなたちゃんにも思うところがあるんだと感じていたのだと思います。だから、それを受けて、「わらかないや、でも、晴れるといいね」。ほのかちゃんがかけてくれた言葉を、お互いへの言葉として、かけるんですね。

夜明け前、山小屋の主人に見送らながら、ほのかちゃんと5人で山頂へ。

山頂で並んで立つ二人。この後どうしようか、とのあおいちゃんの問いに、ちょっと茶化した返事をするひなたちゃん。いろいろあった。けど、二人でここまで来た。二人の関係がこのあとどうなるかなんて、そんなこと不安に思う必要もないことに、ここで二人とも気づくんですね。

あのときと同じように手を繋ぎ、朝日が世界を照らします。ようやく一つの約束を叶えた、そんな二人の、新しい世界を祝福するように。

圧倒的に幻想的な世界に包まれながら、新しく友だちになったほのかちゃんを迎えて、最高に素敵な谷川岳編は幕を下ろします。

ここなちゃんの夢の中で、ムーマくんとぐんまちゃんの間に何があったのか。気になる可愛い寝言でした。

あと、ラストカット、たくさんの写真に混じって、「ほのかちゃんとの待ち合わせ!ひがはん!」とのメモが貼ってあるんです。素敵ですねえ!

スタッフオーディオコメンタリー

今回は、監督の山本裕介さん、脚本のふでやすかずゆきさん、アニメーションプロデューサーの向峠和喜さんです。

これまでの声優さんたちのキャッキャウフフな世界から一転、非常に落ち着いた大人のトークが繰り広げられます。いわゆる雑談的なものはなく、淡々と制作に関することが話されていきます。すごく面白いです。ファンなら絶対聞くべき。やっぱり睨んだ通り、スタッフの深い愛情によって支えられた作品なんですよ、これは。

いくつかピックアップすると、

ほのかちゃんが使ってるカメラは、富士フィルムから借りて、効果音も実際のものを収録したとのこと。

脚本家のふでやすさんはここなちゃん推しで、ここなちゃんを「完璧超人」と評していました。 

ここなちゃんの寝顔を見て、今までのキャストコメントタリーだったら「かわいー!」だったのが、スタッフコメンタリーだと、おじさんのボソボソ声で「かわいい」「かわいい」なのがめちゃくちゃ面白い!

枕元のふたりのザックが、寄り添ってるように並べてあるのがやらしいと言って盛り上がる山本監督。

谷川岳のシーンは、スタッフが実際に登った時系列で描かれているそうです。山小屋に泊まり、頂上でコーヒーを飲み、天気もそのまま。それしか写真が撮れないので、もし晴れなかったら、また登るしかなかったとのこと。凄いなー。

二人が頂上で手をつなぐシーンは、男性スタッフの二人が実際に手をつないだとか。

山本監督とふでやすさんが飯能に行った際、あおいちゃん達がよく集る象の前で、実際にアイスを食べてる男性がいたそうです。一部では飯能のアイスクリームの売上が上がっているとか。

大変面白うございました。

監督のスタッフに対する敬意もよく伝わってきた、素敵なコメンタリーでした。

二十四合目 さよなら、わたしたちの夏

友だちになったほのかちゃんを飯能にお迎えして、夏祭りを楽しむお話。ほのかちゃんは浴衣が死ぬほど似合います。

冒頭からよくわからない理由で喧嘩する二人。

花火大会が始まるまで、あおいちゃんは、ほのかちゃんに飯能を案内します。あちこち案内する中で、どこにいてもひなたちゃんとの思い出が溢れていることに気づき、仲直りすることにします。

一方のひなたちゃんは、あおいちゃんのバイト先のひかり先輩や店長さんから、あおいちゃんが自分のことを褒めていたことを聞いて、それをきっかけに仲直りをすることに。

それでもなかなか素直になれない二人。花火を見ながら、やっと仲直りできたのでした。

最後は、みんなであおいちゃんの家にお泊り。

喧嘩の原因がわからなくなってた二人。みんなの笑顔。「Cocoiro Rainbow」をバックに、ここから最高のエンディングです!

ラストカットは、思い出の山であり、二人の友情を象徴する山、谷川岳で買ったであろうキーホルダー。前半戦の最後は、日常の回で締められ、最後は金剛杖のカットでした。今回も日常の回で締められ、ラストは谷川岳のキーホルダー。こういうのヤマノススメっぽくていいですね。

ラストは思い出の写真たちで飾られます。

素敵なひと夏の思い出をありがとう!

シーユーアゲイン!

スタッフオーディオコメンタリー

引き続き、山本裕介さん、ふでやすかずゆきさん、向峠和喜さんです。

視聴者からはもっと山に登ってほしいとの要望があったそうですが、監督は体が持ちません、と笑っていました。

監督さんいわく、ヤマノススメは本当によく絵が動いてくれて、原画さんが自主的に絵を動かしてくれるのが有り難い。

ちょっとイケナイ話も飛び出します。

すすきの極上バームは本当に美味しいそうです。 

天覧山も実際に登って、富士山やスカイツリーが見えたとのこと。

お祭りのお面売り場のカット、天狗のお面が混じってる。指示なんかしてないのに、スタッフよくわかってるなーと感心する山本監督。そもそもあんな短いカット、まず気づかないです。

金魚すくいでここなちゃんがいろんな技を披露するシーン、監督の「何でできるんだろう?」に対し、「ここなちゃんなら、できる」と謎の信頼感を寄せるふでやすさん。

ラスト、あおいちゃんの家にみんなでお泊まりのシーン、ほのかちゃんは最初、ズボンを履いていない設定だったそうです。一応履かせる方向でいったとか余計なことしやがって作り直せませんか。

「ぬいぐるみを抱いているここなちゃんがいいですよね」、に対し、「ひとんちのぬいぐるみを」、と吹き出す監督。

最後のキーホルダーは、監督が谷川岳でお土産で買ってきたものだそうです。

一つ一つのなんてこと無いシーンが、すごくこだわって作られていることが伝わってきました。

いきなり百合目(笑) ヤマノススメ・ベストテン!

特典ということで、やりたい放題のバラエティーが展開されます。ヤマノススメの世界観を壊しかねないほどのギャグ回。でもこれが面白い。全部終わった後だから、こういうのもいいよね、という気になります。

見どころは、

天狗とここなちゃんとの空中戦。

アンドロメダまで行って、ナイスバディの体をもらいに行くほのかちゃん。自分でも何を書いてるのかわかりません。カメラで口元を隠すのが可愛い。

サンタコスの四人。問答無用で可愛い。

聖徳太子に毒舌を吐くあおいちゃん。もっと見たい。

そして最後のスタッフロールは、結構感動でした。12話であおいちゃんが再起するときにかかった曲、「駆け出す思い」をBGMに、ロケで撮影した写真が次々に出てきます。こういった物によって、ヤマノススメは作られてきたんだなと思うと、まさに感無量です。アニメの製作者たちの思いが伝わってきます。

スタッフオーディオコメンタリー

引き続き、山本裕介さん、ふでやすかずゆきさん、向峠和喜さんです。

もともと普段作っているアニメに比べて、ヤマノススメは抑えて作ったものなので、最後くらいは弾けようということだったそうです。

天狗の回に隠されたエピソードでは、ここなちゃんの秘められた過去が語られます。

一番の衝撃は、なんと、あおいちゃんとひなたちゃんのキャスティングは、最初逆だったとのこと。マジっすか。

最終回からの、これだったので、監督は、キャストのかたが白けたらどうしようかと心配だったとのこと。

井口裕香さん、聖徳太子に対する冷ややかな演技は、やりやすかったとのこと。

サンタコスの話。「サンタはいいですね、可愛いですね。」

ここなちゃんでまるまる一本の話があったが、ちょっと出すぎということと、尺が長かったということで、まるまるカットになったとのこと。もったいない!

最後は金剛杖の話。朝顔の支柱になっているあの杖で、いつかまた、富士登山に挑戦する日は来るのでしょうか。シナリオには、いつかエクスカリバーのように引き抜くと書いてあるそうですよ!

監督も、このまま登らないのは少し残念とおっしゃってました。

ということで、スタッフオーディオコメンタリーも大満足の出来でした。

まとめ

後半戦は日常回と谷川岳編に分かれた感じで、どちらも大変面白かったです。

ここなちゃんの飯能ガイド、お母さんといっしょの霧ヶ峰、アルバイトに宿題と、山に登らなくても全く退屈する話がありません。キャラクターもより掘り下げられていきました。

そして谷川岳。毎回、ものすごく丁寧な人物描写、圧倒的な背景描写、暖かいBGM。二人の思い出を描くに相応しい、素晴らしい回でした。

前半戦と合わせて、とにかくたくさん山に登るし、富士山編は見ごたえあるし、みんなとってもいい子で可愛いし、盛りだくさんで、一言で魅力を伝えるのは絶対ムリ!完成度の高い作品です。

オープニングテーマ

毎日コハルビヨリ

あおいちゃんとひなたちゃんのデュエット。友だちへの感謝をテーマにした、素晴らしい曲。アレンジがまた独特で、こういう曲はアニメでは珍しいんじゃないでしょうか。

この曲は是非、フルで聴いてほしいですねー。特にラストのサビの部分は素晴らしいの一言。

アニメーションも相変わらず可愛くて、すっごくおしゃれ。花びらが飛び散るカットは思わず声が出ました。

ジャケットはもう、センスの塊。ちょっと好きすぎて言葉で表現できない。

毎日コハルビヨリ

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エンディングテーマ

スタッカート・デイズ

ファーストシーズンでエンディングテーマとして使われてましたが、あちらは超ショートバージョン。ようやく普通サイズが聴けて嬉しかったです。

二人が仲良く手を繋いで楽しく歩いている、とっても微笑ましいエンディング。このジャケットの絵が動きます。天覧山から高尾山、二人が歩いてきた景色が、賑やかで楽しい背景で描かれます。

スタッカート・デイズ

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Cocoiro Rainbow

アニメーションの作画が物凄くレベルが高くて、つい見入ってしまいます。何度も見たくなるエンディングです。

ヤマノススメのテーマ曲は、基本的に登場人物であるあおいちゃん達が歌っているのですが、この曲だけ鳴海杏子さんが歌っています。もっとも、この方もファーストシーズンの頃からちょい役で何度も出ています。ていうか毎回出てるような。

劇中では夏が終わりますが、それに合わせたような曲です。雨上がりを思わせるような、涼やかで、ちょっと切なさも感じさせ、それでもまた明日、会えるのが楽しみになるような。

伸びやかで透明感のある声がとっても素敵です。

Cocoiro Rainbow

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Blu-ray

BOXが出ています。2014年のアニメです。

各巻ごとのタイトル画面も素晴らしい。ずっと流しっぱなしにしたいくらいです。お気に入りは1巻のあおいちゃんと、6巻のほのかちゃん。

ヤマノススメ セカンドシーズン 全巻登頂Blu-ray BOX

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